designer
Keisuke Nagami
photographer
Shintaro Yamanaka
model
Moga Mogami

hatra 2012-2013 autumn & winter collection

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ネオ・パーカーブランドとしての再スタート

「hatra(ハトラ)」による2012年秋冬コレクションが展開された。特定のシーズンテーマを設けずに、今期もコンセプトキーワードである「部屋」を据えて、パーカーを中心とした作品を発表した。

「作っている側も観ている側にも『パーカーブランド』として認識してもらいたい」

デビューコレクションの先シーズンで取り組んだボトムスやバッグ、畝(うね)シリーズをラインアップから外し、正に“パーカーコレクション”といえる今期について、デザイナー 長見佳祐は「作っている側も観ている側にも『パーカーブランド』として認識してもらいたい。それを前提に、他ブランドとのコラボレーションなど可能性を広げていきたい」というように、自身にとって原点回帰ともいえるラインアップに仕上げた。

後頭部から首元にかけて斜線を描いて、優しく包み込むようなドレープ

デザイナー自身にとって、日常の習慣・趣味でもある画像SNS「Tumblr(タンブラー)」やRPGゲーム「ゼノブレイド」などから自然と影響を受けている独特の切り替え線が特徴的である。グレー・パープル・ホワイトを基調色としたパーカーだけでなく、シャツやストールといったパーカーで肝となるフードのデザインを取り込んでいる。いずれのフードも、アニメの作画のように後頭部から首元にかけて斜線を描いて、優しく包み込むようなドレープが効いている。

中和力の魅力

いわゆる“外出着としてのアウター”はなく、“部屋着としてのアウター”ともいえるパーカーを選んだ理由は、体型を覆い隠せる「中和力に惹かれた」と述べ、服と体の距離感を保ちながら、男女どちらが着ても性別的個性が出る切り替え線はない。だが、男性や女性が着ることで、パーカー一着が持つ表情が変わってくる不思議な魅力がある。

若手ブランドの新しいブランディング

ファッションブランドと謳うとトータルデザインのイメージが強いなか、「生きてきたなかで、ライフスタイルなどを統一された世界観に馴染みがない。また、トータルでやるとデザインやテクニックが甘くなってしまうからこそ、まずは専門性を磨きたい」というように、あえて既成概念から外れる道を選んだ。 最新作を発表するだけでなく、現代における若手ブランドの新しいブランディングをみせた。今回は“スウェットパーカー”という「部屋」に対するイメージ概念に基づいて限定した素材だったが、今後は「パーカー=アメカジ」の概念を変えるような、ハトラ独自の「部屋」にまつわる居心地の良さを感じる素材や展開に期待したい。

取材・文:スナオシタカヒサ

HATRA / ハトラ

フードウェアを中心に「部屋」を主題に居心地のよい服を追求・提案している。ブランドをスタートして僅か1年にも関わらず、「Future Beauty 日本ファッションの未来性」展への出展やレディー・ガガへの衣装提供を行なっている。所謂、ファッションの世界だけに留まらず、コスプレイヤー うしじまいい肉の衣装製作、現代アートグループ「カオス*ラウンジ」とのコラボレーションなど、クロスオーバーな活動が特徴。

designer

長見 佳祐
Keisuke Nagami

collection

2016 s/s

2015 a/w

2015 s/s

2014 a/w

2014 s/s

2013 a/w

2013 s/s

2012 a/w