ANREALAGE TOKYOが「TIME」仕様にリニューアル。空間やオブジェの設計図とあわせて店内紹介
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2012年08月01日、アンリアレイジの直営店「ANREALAGE TOKYO(アンリアレイジ トウキョウ)」が2012-13年秋冬コレクション「TIME」にあわせて、内装をリニューアルした。東京本店では、半年ごとに「最新のシーズンテーマに合わせて内装を変える」ことをコンセプトを掲げており、内装デザインはデザイナーの森永邦彦が全幅の信頼を寄せている「MUD SNAIL(マッドスネイル)」が担当した。
原宿から徒歩で約10分。賑わいをみせる街並みから少し外れた住宅街の一角に佇む。真っ白な空間の店内に入ると、思わず唸ってしまう大胆なオブジェが目に映り込む。今期は、洋服において追求した「時間のかたち」を机・椅子・電球・絨毯などに、一瞬における時間の軌跡を形として表現した。そこで本記事では、実際に打ち合わせで使用された本邦初公開の空間やオブジェの設計図とあわせて内装をご紹介。
マッドスネイルでは、3次元デジタルクレイモデラー「freeform(フリーフォーム)」と製造・設計からCGモデリングまで対応する3次元モデリングソフト「Rhinoceros4.0(ライノセラス)」を駆使してデザインを行なっている。アンリアレイジとの仕事について、代表の藤本有輝は「アンリアレイジの方を向いて物を創っているのではなく、アンリアレイジと同じ方を向いて物を創っています。強力な世界観を素直に受け止め共有すること。シーズンごとの当たり前を自分の当たり前として頭を切り替え、その中で物を想い、設計・制作しています」と語る。
倒れて行くシルエットのテーブルや椅子では、1mmのズレが出来上がりを台無しにする繊細な作りであるため、パーツ単位での寸法精度をとっている。また、点灯から消灯までの流れを表現した照明は、一瞬のグラデーションを演出するための照度の調整を行うにあたり、一灯辺り4つのLEDを使用している。
倒れて行く机
倒れて行く椅子
揺れる電球
ぶれた絨毯
その他にもショップでは様々な工夫が込められている。固定オブジェのなかでも、特に注目なのは壁から突き出した半身のオブジェ。「違和感なく、壁から生えるようにイメージして、マネキンを埋め込んだ」というように、従来のマネキンに着させるアプローチとは一線を画すアイディアが注がれている。
ショップ立ち上げ時にブランドのコンセプトやイメージまでしか再現出来ない直営店が多いなか、空間にシーズン概念を取り入れることで、顧客のマンネリ化防止だけでなく、真の意味で「ショップ」が服を含めた場となる。今後もファッション好きだけでなく、空間やインテリアデザイン好きにも必見のショップであることに変わらない。
取材・文:スナオシタカヒサ
3D画像:MUD SNAIL
画像:ANREALAGE(写真:SEIJI ISHIGAKI)
問い合わせ
- ANREALAGE TOKYO
- 営業時間: 13:00~20:00
- 定休日: 水曜日
- 住所: 東京都渋谷区神宮前2-15-10
- tel: 03-6447-1400
- mail: shop@anrealage.com
- url: http://www.anrealage.com
ANREALAGE / アンリアレイジ
「REAL・UNREAL・AGE(日常・非日常・時代)」をコンセプトに、コンセプチュアルなテーマをリアルクローズへ落とし込むデザインに定評がある。2011年の「miffy in fashion」展、「東京ファッションの現在形」に続き、今年は「Future Beauty 日本ファッションの未来性」展へ出展するなど、アート性高い作品はファッションの展覧会や歴史に欠かせない評価を受けている。8月には大阪・仙台にもショップをオープンするなど、近年の活動は名実ともに東京を代表するブランドへ成長を遂げている。
designer
森永 邦彦
Kunihiko Morinaga
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