- date
- 2014/3/20
- place
- SHIBUYA HIKARIE HIKARIE HALL B
- theme
- Always.
- designer
- Bajowoo
- show director
- Shinji Torigoe
(Drumcan inc.) - hair&make up
- Katsuya Kamo
- music
- Yuji Honda
(Soundtrax inc.) - stylist
- Masahiro Nakajima
- Photographs
- Jun Tsuchiya(B.P.B.)
- show press
- FAKESHOWROOM
99%IS- 2014 autumn & winter collection
updated
1%に込める、デザイナーとしてのパンク精神
2014年3月20日「99%IS-(ナインティナイン パーセント イズ)」の2014年秋冬コレクション「Always.」が発表された。東京コレクションでは、2014年春夏に引き続き2度目のショーである。
会場はアナーキーの”A”の文字、ランウェイ上は99%IS-の象徴であるスタッズが一面に敷き詰められており、まさにブランドのパンクの世界観が漂ってくる。ショーが始まるとスモークが焚かれ掻き分ける様に登場してきたのはレザージャケット、ショートパンツを全面にオリジナルスタッズが施されたスタイル。パンクを存分に押し出したファーストルックに、いつものスタンスをどうショーとして堪能させてくれるのか期待が高まった。
普遍を染めたコレクション
定番のレザー、ブラック、ライダースの要素を中心にロングジャケット、セットアップスーツ、ショート丈ブルゾン、ダウンそしてオールインワンと幅広いアイテムが揃った。バリエーションが豊富な今回はテーマ「Always」から、いつも着ている普遍的な洋服を99%IS-にアレンジしたというメッセージが伝わってくる。これはMackintosh (マッキントッシュ) とのコラボレーションアイテムの4点が物語っている。過去にもマッキントッシュのジャケットにスタッズを施すアイテムがあったが、今回は衿などにはレザー、袖にはブランドのマーク”%”が入ったジップが取り入れらた。英国の伝統的なアウターウエアに用いることは初めての試みで、変わらないアイテムにパンク要素が備わったアイテムとなった。
マッドブラックでまとめたモードパンク
さらに細かく目をやると、アナーキーのロゴが入ったレザーのトップスはリブの切り返しもすべてレザーに。そしてブランドとしては初となるダウンコートも中綿以外はすべてレザーでできており、これらは99%IS-だからこそできた表現だ。
その他にもニットには、鋲をモチーフにしたデザイン。アウトラインのみにラメを入れることであたかもニットにスタッズがついているように表現した。セットアップスーツは光沢のあるシャンタンシルクを使用、ここにも小さく”%”の柄が入っている。またレザーシャツはボタンの周りにスタッズが施されているという抜け目のないこだわり。さらに後半に登場する定番のライダースジャケットは、ハラコ素材によりパンクとモードの要素をうまく取り入れている。
あなたの1%は私の99%。
今季一番の注目は、クリップが1,200個つけらているトップス。パンクの世界ではスタッズだけでなく、好みのクリップを洋服につけることがファッションの一部として浸透している。今回のクリップには「I AM 99% FROM 1%」とプリントされており、これには「あなたにとってどうでもいい1%のことは、私の99%を占めている。」というメッセージが込められている。つまり、普段着る人が気付かないところすべてにこだわり貫くことがデザイナーのクリエーションである。
このスタンスは昨シーズンから伺うことができる。レザーとボーダーのアイテムで展開しており、ポケットの中、裏地、裾、袖のジップの裏などすべて配置を合わせた究極のボーダーを作り上げた。しかし、細部にこだわればパターンも複雑になり、その分価格も手が届きにくくなる。なぜそこまでこだわるのかデザイナーバジョウ氏に伺うと「分かってくれる人は絶対いる」とコメント。彼のクリエーションのスタンスから現代においてファッションで表現することのとても大切なことを再認識させられた。
また、彼はいつも目の回りに黒く化粧をし無造作ヘアーを貫いている。このこだわりは彼にとって99%を占めるとても重要なファッション表現なのだ。表面上のインパクトだけでなく、ファッションデザイナーとしてデザインや素材に誰に何を言われようと決して1つも譲らない姿勢にパンク精神を感じさせられるコレクションであった。
文:徳永 啓太
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